主要演目の紹介
鬼太鼓座は和太鼓を中心とした舞台表現の可能性を追求し続けています。 過剰なパフォーマンスを極限まで削ぎ落とした表現により、演奏者が全力で打ち込む音だけが聴衆の心に響く力を持っています。さらに大人から子供まですべての人が楽しめる舞台も鬼太鼓座の特徴です。ここでは鬼太鼓座の主要な演目について紹介します。
鬼太鼓囃子
締太鼓による鬼太鼓座の代表曲
演奏の都度、座員二人掛かりで渾身の力で締め上げた締太鼓の音は舞台と聴衆との間の空気を切り裂いて響きます。
打つ八丈
二本のばちに望郷の想いを込めて
今から約400年前の関ヶ原の合戦に敗れた宇喜多秀家は八丈島に流され、生涯この島を出ることがありませんでした。刀を二本のばちに持ちかえ、彼は望郷の想いを込めて太鼓を打ち鳴らしたと伝えられています。
- 「音は消えない、我が音は消えない」
- 太鼓叩いて 人様寄せて
- わしも会いたい方がある
大太鼓
鬼太鼓座の存在を世界に知らしめた大太鼓
3尺8寸、重さ350kgの大太鼓を褌姿の奏者が力の限り打ち鳴らします。
褌姿での演奏を勧めたのはデザイナーのピエールカルダン氏、観客に背中を向ける演奏スタイルは「背中で演技をする」といわれたフランスの名優ジャン・ギャバン氏にヒントを得て、鬼太鼓座の創始者 田耕が作り出したものです。
屋台囃子
民衆の力 若き戦士への鎮魂
南の島の人々は海の彼方に理想郷がある信じて船を造り、海を渡りました。船上の人々が太鼓を打ち鳴らして荒波にぶつかる漕ぎ手の恐怖心を和らげ、励ましたといわれています。
鬼太鼓座の屋台囃子は、戦争で多くの友人を失った田耕の少年時代の心象風景を加えた創作曲で、亡くなった多くの人々への鎮魂歌です。